みなさん、こんにちは!
GSリゾートです。
本日の軽井沢は、最高気温が4℃!!ということで、もう冬へと一直線な寒さです。
浅間山は頭の方に雪雲を被り、だんだんと山肌が白い雪化粧へと変化しているのが
見えます。
(写真に浅間は映っていませんが、本日の軽井沢です笑)
その雲の下の陰に少し落ち着きを感じる自分がいるとき、私には思い出す本があります。
「陰影礼賛」という本、皆さんは、この本をご存知でしょうか?
かの有名な昭和を代表する作家、谷崎潤一郎の名作です。
私は学生時代の先輩からこの本を勧められ、たった一度ですが読んだことがあります。
後から有名な本と知りました。
きっと読んだことがある人も多いのではないかと思います。
この本には、日本人の陰影への美意識をはかる尺度というものが、私たちの生活の一部の
中にあること、そしてそれが心に届くわかりやすさで描かれていたと記憶しています。
その中に、有名な羊羹についての記述があります。
「人はあの冷たく滑かなものを口中にふくむ時、あたかも室内の暗黒が一箇の甘い塊に
なって舌の先で融けるのを感じ、ほんとうはそう旨くない羊羹でも、味に異様な深みが
添わるように思う。」
私にはそのくだりがとても心に衝撃的で、何の変哲もない、さして特別でもないお菓子と
思っていた羊羹に何かとても奥深いものを感じて、以降口にふくむごとにため息が出るほど
味わえるようになりました。
(何よりも覚えているのはその部分というのも、少し美的感覚が・・・笑)
日本人には、誰しもそんな細かな美的感覚が備わっていて、ひと度それに
触れるとき、今まで気が付かなかった意識への扉が開かされる、そんな扉が
満載な本だったと思います。
私の扉は羊羹で、それしかはっきりとは覚えていませんので、今一度読んでみようと
思っている本です。
読んだ後は、軽井沢での楽しみ方も変わるかもしれませんね。
雲や木々や薄暗くなった夕方の陰影への慈しみが、より深く感じられるかもしれません。
また、本を読んだら、気づかされたことを書かせていただきますね。
そしてその時はぜひ一緒に、陰影礼賛な軽井沢を味わいにお越しください。
羊羹をご用意してお待ちしております。
いつも軽井沢な気分で読ませていただいています。またまた、味わいのある文章で素晴らしいですね。ついコメントしたくなってしまいます。陰影礼賛、ですか。浅学菲才な私めは、残念ながら読んだことがありません。
近いうちに、ぜひとも読んでみたいと思います。紹介ありがとうございました。
いやいや、白うさぎさんは「浅学菲才」という言葉をお使いになっている時点で、
私めとはかけ離れた頭脳をお持ちです。。
そんな方に褒めていただいて、とてもうれしいです。ありがとうございます。
陰影礼賛はとても面白い本だと思います。ぜひ。